モザイク制限

モザイク制限により モザイク 作成者はどのアカウントがアセット取引できるかを決定することができます。

この機能は Security Token Offerings (STO) 用に特別に調整されています。ICO を通じて導入された規制されていないトークンとは対照的に、セキュリティトークンはセキュリティ法に基づく規制の対象となる、価値のブロックチェーンベースの表現であるため、ブロックチェーン自治を回避する方法が必要です。

特定のネットワークのすべてのモザイクがモザイク制限を受けるわけではありません。この機能は発行時に発行者が明示的に restrictable プロパティ を追加したもののみに影響します。このプロパティはパブリックネットワーク通貨のような自律トークンには望ましくないため、デフォルトでは無効になっています。

注釈

restrictable プロパティが作成時に true に設定されている場合、モザイクはモザイク制限機能のみをサポートします。

モザイク制限は時間の経過とともに 編集可能 であり、モザイク作成者は必要に応じてモザイクを送受信できるユーザーを制御できます。

グローバル制限

モザイクのグローバル制限はアカウントが特定のモザイクを送受信できるかどうかを決定する ネットワーク全体のルール です。

一つのモザイクは 20 までのグローバル制限を扱うことができます。このパラメータは ネットワークごとに設定可能 です。 モザイクグローバル制限 は次で構成されます:

プロパティ タイプ 説明
Mosaic Id MosaicId 影響を受けるモザイク識別子。モザイク作成者はトランザクションの署名者である必要があります。
Restriction Key uint64 制限キー
Restriction Value uint64 制限値
Restriction Type uint8 適用する制約の種類。たとえば、制限値は等しい(EQ)必要がある場合。もっと詳しく 制限タイプ を参照してください。

条件を満たすキー識別子と値でタグ付けされたアカウントだけがモザイクを含むトランザクションを実行できます。

さらに、モザイク作成者は別のモザイク - 参照モザイク と呼びます - に設定されたグローバル制限に直接依存する制限を定義できます。参照モザイクと制限付きモザイクは必ずしも同じアカウントで作成する必要はないため、モザイク権限を第三者に委任することができます。

アドレス制限

トークンを使用して取引するためにアカウントを有効にするのは、会社のコンピュータネットワーク内のユーザーに権限昇格を追加するプロセスに似ています。

モザイク作成者はアカウントアドレスを対象としたモザイク制限トランザクションを送信することで アカウントのアクセス権を変更する ことができます。 MosaicAddressRestrictionTransaction は以下で構成されています:

プロパティ タイプ 説明
Mosaic Id MosaicId 影響を受けるモザイク識別子。モザイク作成者はトランザクションの署名者である必要があります。
Target Address address 影響を受けるアドレス
Restriction Key uint64 制限キー
Restriction Value uint64 制限値

条件がグローバル制限で設定された適切な値と一致する場合、アカウントはモザイクと取引することができます。

それ以外の場合は、アカウントはモザイク作成者に昇格権限を付与するように要求するか、グローバル制限が変更されるまで待つ必要があります。

アカウントがアセットを購入できるかの確認

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モザイク制限の例

ComfyClothingCompany はモザイク comfyclothing.shares を作成しました。規制上の理由から、同社は KYC プロセスに合格した参加者だけが、資産の購入および取引をできるように望んでいます。したがって、同社はモザイク comfyclothing.shares に制限階層 {comfyclothing.shares, Can_Buy, EQ = 1} を追加しました。

潜在顧客である Alice は ComfyClothingCompany への投資に興味を持っており、彼女は KYC プロセスを通過します。Alice が検証されると会社は Alice のアカウントに MosaicAddressRestrictionTransaction で {comfyclothing.shares, Alice, Can_Buy, 1} タグを付けます。

今や Alice は comfyclothing.shares を購入し、他のアカウントと取引を始めることができます。一方で Bob は確認およびタグ付けされていないため、アセットの購入または受け取りはできません。

KYC プロセスを専門会社に委任する

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委任モザイク制限の例

前例に従って ComfyClothingCompany は KYC プロセスを KYC と AML を専門とする会社に委任します。

KYC プロバイダは kyc という名前のモザイクを登録し、そのモザイクにグローバル制限 {kyc, Is_Verified, EQ = 1} をモザイクに追加します。

KYC プロバイダは次の権限層も定義します。

キー Operator 説明
Is_Verified EQ 1 クライアントが有効なパスポートを発行しました。
Is_Verified EQ 2 クライアントは有効な住所証明とパスポートを発行しました。

ComfyClothingCompany は制限 { kyc::Is_Verified, 2} を持つアカウントだけが cc.shares の転送を有効にされるべきであると決定します。そのため、会社はグローバルモザイク制限の {comfyclothing.shares, kyc::Is_Verified, EQ = 2} を追加します。

KYC プロバイダーは 3 人の潜在的投資家と出会います。

  • Alice は有効なパスポートを提供しますがアドレスの証明は提供しません。KYC プロバイダは Alice のアカウントにモザイク制限の {kyc, Is_Verified, 1} を授与します。
  • Bob は有効なパスポートと住所証明を提供します。KYC プロバイダは Bob のアカウントにモザイク制限の {kyc, Is_Verified, 2} を授与します。
  • Carol は有効なパスポートと住所証明を提供します。KYC プロバイダは Carol のアカウントにモザイク制限の {kyc, Is_Verified, 2} を授与します。

現在 Bob と Carol はお互いに comfyclothing.shares ユニットを購入して送ることができるでしょう。それでも、有効な住所証明を提示していない Alice は株式を受け取ることができません。

ガイド

次項: マルチシグアカウント